私の出産体験⑤ 立ち会い出産。ドラマとはかけ離れすぎていた。

私の出産体験⑤ 立ち会い出産。ドラマとはかけ離れすぎていた。

夫の立ち合い出産のイメトレ

出産前、のすけと一緒にコウノドリを見ていた。私より涙もろいのすけは大体トラブルが分かった時点で泣く、そして、さらに泣く、と全力でドラマを楽しんでいた。ドラマでは立ち会い出産やパパのサポートもあるので、イメージトレーニングはばっちりのはず。

水分補給と、腰を押したり、さすったり。手つないで応援する!全力でサポートするから!

と自信満々だった。それならばやってもらおう!この6時間後には出産が始まるとも知らずに…。

いざ病院へ!

いざ、陣痛が強まってきたという時に電話するところ。病院・タクシー・実家(荷物を置いていた。)自分の容態を正確に伝えるため、病院へは私が電話する。「病院への来院許可」が出た後、残りの2つに電話かもしくはどちらか1つでも電話してくれればいいのに、のすけはおろおろおろ。

あかん。これ、あかんやつや。サポートするって言うたのに、あれ??

自分でさっさと電話し、病院へ向かう。

病院についてからも記入用紙(2人の名前・住所・生年月日等)があり、痛みに耐えながら私が立ったまま書く。自分のところはちゃんと書けたが、痛すぎて旦那の生まれ年間違えて書いた。平成生まれの私は昭和が何年までかもやや怪しい。ゆうを産んだ後、昭和にこの年ないですけど~と言われて気付いた。きっとのすけは未来から来た、ポケットを忘れてきたドラえもん。優しさはあるが使えるものは出してくれない。笑

陣痛に耐える私。聞こえてくるのは…寝息。

助産師さんにテニスボールをもらい、押し方を教えてもらうのすけ。力が弱すぎる。

もっと力入れて!全力でやって‼

そんなやったら痛いやん…。

優しさの塊か!今その優しさいらんねん!それせんかったらもっと痛いねん!やから全力でやって!

腹を決めたのかだんだん上手くなるのすけ。助かる~、と思ったのは数分だった。陣痛間隔が短くなり、さらに痛みが強くなってくる。それに反比例して弱まるのすけの力。のすけに背を向けた形で横になっている私はのすけの様子まで見ている余裕はなかった。

のすけ!痛み来た!ちょっ、早く押して!早くっ!痛いーっ。

無反応。私が声を押し殺すと

…スゥー。ZZZ…。スゥー。

寝息が聞こえる。

え?ちょっと待って、まだ君、そんな何もしてないよね? 人が激痛を耐えているのにありえへん…。許されへん…。多分、これ、一生言うと思うけど。

陣痛が治まったタイミングで、目を覚ましてもらうために愛の1撃。数分毎に寝落ちするのすけ。陣痛に耐え、愛の一撃。陣痛に耐え…の繰り返し。それなら視界から消えてくれ。

昼間、全力でサポートするって言うてたやつ、どこの誰や。

立ち合い出産をするパパへ。
陣痛中という苦しんでいる時に寝られるのは本当に腹が立ち、
命を懸けて我が子を産もうとしている嫁に失礼です。
「気軽に立ち合いする~!」と言うのはやめましょう。
立ち会ったから良いパパなのではなく、
その時に愛をこめてサポートした人がいいパパなのです。
ぜひ、腹を括って、心して立ち会ってください。
ステキな思い出にしたかったのに遺恨が残ったみんこより。笑

マタニティ体験で男性も重りをお腹につけたりするが、ぜひ、時間でゴムチューブが限界まで締まってくる陣痛体験もさせてほしい。なんなら、嫁の立ち合い出産をするなら何回かでもこの痛みが連動すればいいと思う。本当、寝てる場合じゃないからっ‼

手を握って出産?一度も握ることはなかった。

ドラマでは出産の時に、涙ぐむ旦那が「頑張って!頑張って‼」と手を握って励ますところなのだが、はて、私の手はいつまでも握られることなく放置されている。あれだけ一緒にドラマ見てたやん。イメトレできたんやろ?何にもできてない。

諦めた私はいきむときに分娩台の両側にある手すりを全力で握った。高速ジェットコースターに乗った時並みの力を込めて(イメージは富士急ハイランドの 時速172kmのコースター、ドドンパ)。

無事に産まれた後、聞いてみた。

ドラマでさ、手をつないで励ますシーンとかあったよね?ね?一回も手も握らなかったね。なんで?

だって…すごい力やったから…きっとあれで手を握ったら痛そうやったし…なんなら骨折するんじゃないかと思うくらいの力やと思ったから…。

えぇーっと、何しに立ち会ったんだ、君は。笑

それでもよかった立ち会い出産

のすけの失態は多くあった。出産という命をかけて戦っている中だったから余計に私も腹が立ったのかもしれないが。それでも立ち会ってくれてよかったなと思えた。

痛みに強い私が本気で痛がっているのを初めて見たのすけは

本当に出産って大変なんだ。(周りの部屋の叫び声が怖すぎてみんこは静かだなーと思っていたけど。)

とどれだけ大変かわかってくれたよう(途中睡眠を挟んだため、やや短めにトリミングされているが。)

10カ月私とゆうを繋いでいたへその緒を切ったのも感慨深かったと。

そして、何よりゆうが私から出てくるのを一緒に見ながら産声を聞けたこと。この世に2人の子が生まれたよ!と同時に実感できたこと。あの感動を共有できたことは本当によかったと思う。

最後に

色々あったが、2人目も私は立ち会い出産してほしいと思っていた。できれば上の子も。

立ち会い出産しようか迷っている人、決めたもののどんな感じ?と思っている人、うちはもっとドラマチックでよかったよ~、こんな人もいるんだって!というネタにでも使っていただければ幸いです。笑

ママ友には帝王切開や無痛分娩で産んだ人もいて、色んな話が聞けるから勉強になるし、すごいなぁと思う! どんな方法でも命がけの出産。子どもを守り育てて産んだ母は強いのです‼

今回の新型コロナウイルスで立ち会い出産も入院中の上の子の息子への面会も難しくなりそうだ。その時はその時、頑張っておなかの赤ちゃんを産むのみです!色々病院の対応も変わり、不安も寂しさもありますが、私と同じように今年出産予定の全国の妊婦さん達!頑張りましょうね!!

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